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ADMISSION

INTERVIEW

​フレッチャースクールの入学選考を担当するアドミッションチームにインタビューを行いました。

フレッチャーの特色とは?MALDとMIBって何が違うの?TOEFLの点数ってどのくらい必要?…こうした疑問は、出願時に誰もがぶち当たるものだと思います。こうした疑問を少しでも解消するため、日本人学生を含めた志願者の選考を行なっている、フレッチャースクールのアドミッションオフィスにインタビューを行いました。

1.フレッチャーの特徴とは?

Q1.他の国際関係の大学院と比べて、フレッチャーの長所と短所はどんなところでしょうか?

フレッチャーには3つの長所があります。まず、連帯感の強さです。フレッチャーの学生数は大きすぎず小さすぎず、ちょうど良いサイズです。学生の関係が疎遠になるほど大きすぎるわけでもなければ、コミュニティの多様性を維持できなくなるほど小さすぎるわけでもありません。

二つ目は、カリキュラムの柔軟性です。フレッチャーでは、安全保障、国際関係、人道支援、ビジネス等々、幅広い授業が開講されています。また、必修科目の数も比較的少ないので、学生は自分の好みに応じた履修計画を立てることができます。

三つ目は、授業以外でも、フレッチャーの内部機関、学生のクラブが自主的に様々な機会を提供していることです。講演、パネルディスカッションなど多様なソーシャルイベントが企画されており、自分の関心に合わせて参加することができます。

一方、フレッチャーの立地を気にする方がいるかもしれません。ボストンにも多くのNGOや領事館、民間企業は立地していますが、ニューヨークやワシントンDCに比べると、インターン等の職業経験の機会は限られてしまいます。しかし、逆に言えば、学生はより学校にコミットするようになりますし、それだけフレッチャーは活気に満ちています。また、ハーバードやMITといった近隣の大学との交流も盛んです。

Q2.MALDとMIBの違いは何でしょうか?

履修要件が違います。MIBはMALDより卒業に必要な単位が2単位多くなっており、また必修も多くなります。しかし、いずれの学生もフレッチャーで開講される授業は全て履修することができます。MIBの学生が国際関係の授業を受講することもありますし、MALDの学生がビジネスの授業を履修することもあります。要するに、両者の違いは、履修要件の違いと、自分のキャリア上どちらの学位が必要かということになってきます。

 

参考 (MIBの履修要件):

https://fletcher.tufts.edu/programs/masters/MIB/shaping-your-degree

Q3.MIBと伝統的なMBAコースの違いは何でしょうか?

通常、MBAでは基本的にビジネスに関心のある学生が集まりますが、MIBでは国際関係、人道支援など、様々なトピックに関心を持つ学生と机を並べることになります。実際にビジネスに携わる際には、ビジネスそのものを考えるだけではなく、世界情勢にも目を向けた広い視野を持つことが求められます。フレッチャーのビジネスの授業ではオペレーションをこと細かに学んだり、会計を深く掘り下げたりするのではなく、代わりに国際法、サイバーセキュリティ、環境問題といったトピックと重ね合わせて学ぶことができます。

 

Q4.フレッチャーは、卒業要件に論文を課すなど、他の国際関係の大学院よりもアカデミックな側面を重視しているように見えますが、アカデミックと実務、どちらの側面に重点を置いていますか?

基本的には、フレッチャーは学生の実務能力を養成するプロフェッショナル・スクールです。しかし、同時に、学生の選択肢を広げ、幅広い能力を養うため、理論や歴史に重点を置いたアカデミックな授業も数多く提供しています。フレッチャーの学生には自分の能力の幅を広げるために、こうした機会を活用してほしいと思います。

2.日本人学生への期待

Q5.フレッチャーの日本人学生に何を期待しますか?

フレッチャーのコミュニティに積極的に参加するだけでなく、教室内・外を問わず自分の意見を持って積極的に議論に加わっていってほしいですね。日本人のコミュニティを飛び越えて活躍してほしいと思います。これは日本人学生に限りませんが、これからのキャリア、学問的な探究といった、自分自身の目標達成のためにフレッチャーをフルに活用してほしいと思います。

 

Q6.どんな個性を持つ人がフレッチャー・コミュニティには適していると思いますか?

何事にも関心を持ち、柔軟性がある人でしょう。フレッチャーには様々なチャンスがあります。挑戦した結果として予期せぬ出来事に直面することもあるかもしれませんが、外向的で、躊躇せず新しい考え方を取り入れられる人であれば、フレッチャーで多くのチャンスをものにし、多くの学びを得ることができると思います。

 

3.選考プロセス

Q受験生はどのようなバックグラウンド(学術経験、職業経験等)を持っていることが望ましいですか?

どんなバックグラウンドからでも歓迎します。実際、フレッチャーでは様々な経験を持った人が活躍しています。

 

Qフレッチャーは政府セクターからの日本人学生が多い印象ですが、なぜでしょうか?

単に、日本からの受験生に政府セクターの方が多いためでしょう。しかし、フレッチャーには政府セクター以外での職業経験や学術経験を持った日本人学生も在籍しています。最近はそういった学生の数も増えていますし、私たちは高い関心を持ってそうした受験生の応募書類を見ています。フレッチャーでの学びはあらゆるセクターからの学生の興味、関心に応えることができると考えていますが、もっとこの事実を知っていただく必要があると思っています。

 

Q.TOEFLのスコアはどのくらい重要ですか?最低100点はないとダメでしょうか?

重要なのはTOEFLのスコアではなく実際の英語能力です。日本人学生にとって、英語そのものがある種の障壁であることはわかっています。TOEFLは100点に達していることが望ましいですが、入学前に英語の学習を開始する学生については、最近はTOEFLスコアに関してはより柔軟に対応するようにしています。

Q10ということは、もしTOEFLの点数が100点以下でも出願して大丈夫でしょうか?100点は足切り点ではないということでしょうか?

もちろんです。100点以下でもためらわず出願してください。TOEFLの点数が低かった場合、それ以外の情報で最大限アピールすることをお勧めします。たとえば、TOEFLが88点だったとしても、英語をとても熱心に勉強しています、入学前の春に英語のコースを履修します、といった方法です。出願する時に、アドミッションオフィスに英語力を向上させるプランがあると示すことが大切です。

Q11同様に、GREはどうでしょうか?

GREもTOEFLと同様に重要です。TOEFLのスコアが低い方は、同様にGREのバーバルとアナリティカルライティングでも点数が出なくて悩んでいるかもしれません。しかし、これらは選考の一要素に過ぎず、二重三重に不利に働くことはありません。GREは最も重要な要素ではなく、選考はあくまで全体を見て行われます。足切り点もありませんし、ノンネイティブにネイティブ並みの点数を期待することはありません。ちなみに、MIBや数的処理のフィールドを志望する方は、quantitativeで高いスコアがあるといいですね。

参考(フレッチャースクールHPの関連FAQページ):https://fletcher.tufts.edu/admissions/faq/standardized-tests

Q12エッセイについて、二つのエッセイの違いは何でしょうか?それぞれにどんなことを書くことが求められていますか?

おっしゃる通り、エッセイには、personal statement と supplemental essay の二種類があります。personal statementは、飾らず素直に書いてもらうのが一番だと思います。すなわち、なぜフレッチャーを志望したのか?なぜこのタイミングなのか?フレッチャーでの時間を自分の今後のキャリアにどう生かしたいか?プロフェショナル、もしくはアカデミックでの目標は?といった内容を率直に書いてもらうのが良いでしょう。

一方、supplemental essayはあなた自身をアピールするチャンスと捉えてください。私たちは、受験生が自分自身をアピールするのに最適なテーマを自分で決められるよう、内容をこちらから指定しないことにしています。

エッセイのフォーマットや構成に正解はありません。エッセイはどちらも重要ですが、私たちは全体を見て判断します。受験生はそれぞれ違ったバックグラウンドと学術的関心を持っていて、それがエッセイに反映されてくるので、最も重要な要素は受験生によって違います。

 

参考:

・ personal statement について

http://sites.tufts.edu/fletcheradmissions/2015/11/13/our-likes-and-dislikes-for-the-first-application-essay/

・ supplemental essay について

http://sites.tufts.edu/fletcheradmissions/2015/11/12/what-to-include-in-essay-2/

・ essay全般について

http://sites.tufts.edu/fletcheradmissions/tag/essays/

 

Q13出願前に職業経験があることが望ましいのでしょうか?

職業経験は必須ではありませんが、あることが望ましく、また有利に働くでしょう。私たちが学部四年生向けにMap Your Futureプログラムを設けている理由もここにあります。このプログラムは、フレッチャーへの入学を前提に、インターンやフルタイムの職務経験、国際経験を2年間積むことができるプログラムです。

職業経験がない場合、それまでに何をしてきたかが大切になります。日本人の受験生は活動の幅が日本国内に限定されてしまう傾向にありますが、これはあまり好ましいとは言えません。一方、それまでに国際的な活動の経験がきちんとあるなどすれば、職務経験の有無はあまり問題にはなりません。

 

職業経験についてのブログ投稿:

http://sites.tufts.edu/fletcheradmissions/2012/03/12/but-why-is-professional-experience-so-important/

Map Your Future program について:

https://fletcher.tufts.edu/programs/map-your-future

 

Q14 最後に、全体を通じて、日本人受験生にアドバイスはありますか?

フレッチャーの現役学生や卒業生のコミュニティを活用してください。また、選考プロセスを通じて、フレッチャーをよりよく理解してもらえると嬉しいです。

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